オリーブの木の楽しみ方、目的に応じた選び方
今回はオリーブの木の植え方、楽しみ方をコンテナ(植木鉢)、地植えそれぞれでご紹介させていただきます。
また目的に応じた品種別の選びかたもご紹介いたします。
目次
オリーブの木をコンテナで楽しむ
庭がないから育てられないと諦める必要はありません。
オリーブはコンテナに植えて、土のないベランダや玄関まわりでも育てる事ができます。
コンテナ栽培だと地植えと違って、自由に移動させる事ができるので、寒い地方でも育てやすくなります。
重要なのは大き目のコンテナに植える事。
オリーブは成長が早いからです。
大体根鉢の3倍の大きさが目安です。
せっかく植えるのだから、プラスチックの鉢ではなく、お洒落なテラコッタの鉢に植えてみましょう。
テラコッタは通気性も良く、オリーブにはぴったりです。
コンテナで栽培する時には、水切れに注意します。
地植えに比べ土の量が限られていて、乾燥しやすいです。
表土が乾いてからたっぷりと与えるようにします。
成長して根が鉢いっぱいになってきたら、植え替えます。
3年に1回程度は鉢土をリフレッシュして水や肥料を吸収しやすい状態にしてあげましょう。
オリーブの木を地植えで楽しむ
庭があるなら、オリーブの木を地植えにしてみましょう。
のびのびと丈夫に大きく育ち、コンテナに比べると日々の手入れも楽になるでしょう。
植え付けの時期は芽が出て生育旺盛になる前の3~4月にかけてが一番良いです。
まず土作りが大切です。
しっかり耕しましょう。
オリーブは根を伸ばせた分、枝も伸びる性質があります。
ふわふわと柔らかで栄養分のある土にするため、よく耕して堆肥や石灰などを混ぜ込みます。
植えつけたら水が周りに流れて出ていかないように、株元から少し離して丸い土手を作ります。
強風などで根が千切れないように、支柱を立てるのを忘れずに。
剪定をして元気に育てる
オリーブは成長が早いので、剪定は必要不可欠です。
見た目の美しさを保つだけでなく、木をリフレッシュさせて実をつけるためにも適切な剪定が必要です。
もし剪定せずに放置しすると、大きくなりすぎ世話が大変になるほか、日当たりや風通しも悪くなります。
毎年行う「弱剪定」と、5年に1回の「強剪定」がありますが、難しく考えず挑戦してみましょう。
「弱剪定」「強剪定」ともに時期は休眠期の2月頃が最適です。
実を楽しみたい場合に気をつけて欲しいのは、「新しく伸びた枝を残す」ということ。
綺麗に整えたいと全体を満遍なく切ってしまうと、実がなりません。
何故ならオリーブは独特の性質があり、新しく伸ばした枝に次の年花を咲かせ実をつけるからです。
「弱剪定」は不要な枝を間引きます。
下向きや内向きに伸びてしまった枝は切り取ります。
交差している枝は片方を切り取ります。
左右交互に枝が伸び、上から見て丸く満遍なく枝が伸びている状態が理想的です。
枝の長さを短くしたい場合は、全部の枝を一度に切り詰めるのではなく、隣り合った枝を毎年交互に切っていくと実も楽しめます。
オリーブの大好きな日光がよく当たり、風が通るようにイメージして剪定します。
「強剪定」は植えてから15年程度経ってから行い、5年に1回程度のペースで行います。
大きく樹形を整えることができます。
強剪定から2年後には、木も若返り実もつきやすくなります。
まず中心になる幹を決めます。
中心になる幹は全体の1/3くらいまで切っても大丈夫です。
剪定や実の収穫などの手入れをしやすい高さを考えて剪定しましょう。
次にバランスを見ながら上から見て放射状になるように枝を間引きます。
枝を切る時には中心の幹から少し離れた場所で剪定するようにします。
切る位置は、幹から近すぎても遠すぎてもよくありません。
最後に残った枝を1本を残し短く切ります。
よく切れるのこぎりやはさみを使い、切り口から雨水や病気が入らないように、切り口ができるだけ滑らかになるよう剪定するのがポイントです。
強剪定では太い枝を切る事になるので、切り口にペースト状の殺菌剤を塗ると良いでしょう。
オリーブを好きな樹形に育てる
苗の頃から剪定に気をつけていれば、好みの樹形に整える事ができるのがオリーブの良い所です。
コンパクトな縦型の「直立型」にしたい場合は、まず中心になる幹を決めます。
横に広がらないように枝を交互に間引くように切ります。
横型の「開張型」にしたい場合は、まず一番上の枝を切って高さをおさえます。
横に広がって行く枝は残して、ふんわりとした樹形にします。
オリーブの種類
オリーブを育てる目的はいろいろありますよね。
「コンテナに植えてベランダで楽しみたい」とか「シンボルツリーが欲しい」「実を楽しみたい」など。
でもオリーブの品種もいろいろあって、どれを選べばいいのか悩んでる人も多いのではないでしょうか。
目的に応じた品種を紹介したいと思います。
コンテナで育てたい
おすすめ:ミッション・マンザニロ
ミッションは整った樹形に育ちやすく直立系の樹形になるので、コンテナで観賞するのに向いています。
高さを抑えるように剪定し、コンパクトに育てれば狭い場所でも邪魔になりにくいでしょう。
マンザニロは栽培しやすく、樹形も小型なのでコンパクトに育てる事ができるでしょう。
シンボルツリーを庭に植えたい
おすすめ:ミッション・ルッカ・ネバディロブランコ
お洒落なシンボルツリーとしてオリーブは人気があります。
ミッションは直立系のすっきりとした樹形を保ちやすく、狭い庭でも場所を取らないのが魅力です。
ふんわりとした樹形が良いなら、ルッカやネバディロブランコがおすすめです。
樹形の好みや庭のスペースを考えて選んで下さい。
実を楽しみたい
おすすめ:コロネイキ・ジャンボカラマタ・バロウニ・アザパ
どの品種でも実を楽しむことができますが、できるだけ2本植えましょう。
実の大きさにこだわるなら、塩漬けなどにも使われるジャンボカラマタがおすすめです。
他にもアザパ、バウロニも大き目の実をつけます。
逆に小さくて可愛いのが良いという場合はオイル用の品種でもあるコロネイキをおすすめします。
目隠しが欲しい
おすすめ:ミッション・ネバディロブランコ
お隣さんや通りからの目隠しが欲しいという場合、成長の早いオリーブで垣根を作ってみませんか。
垣根にしたいなら、成長力が強く枝や葉もよく茂る品種が良いでしょう。