オリーブの木に実がつかない原因と実をつけるために必要なこと
こんにちは、グリーンスマイルの橘です。
今日は、時々お問合せいただくオリーブの木に実が付かない原因と、実をつけるために必要な対策についてお話しいたします。
オリーブは、5000年も前から地中海を中心に栽培されていたという歴史の深い木です。
日本でも観賞用だったり、実の収穫を楽しんだりと人気の高い植物です。
でも、せっかく育てたのに実が付かないとなると残念ですよね・・・。
もし、そんなお悩みありましたら、この記事が参考になると思います。
目次
そもそもオリーブの木とは?
オリーブ(学名Olea europaea)は、モクセイ科オリーブ属の常緑中高木です。
常緑なので、小さな艶やかな葉を1年を通して観賞できます。
5~6月にかけて、可愛らしい白い小さな花をいっぱい咲かせます。
そのうちの約1割程度がオリーブの実になります。
その後秋にかけて実が成熟し、色も緑、赤、紫、黒へと変化します。
実が収穫できるのは、11~12月頃にかけてです。
地中海地方の原産とされ、現在もスペイン、イタリア、ギリシャを中心にオリーブ油が生産されています。
乾燥には比較的強い方で、水はけが良く太陽の光が燦燦と当たり風通しも良い、暖かい気候の土地を好みます。
芽吹く力が強く、生命力が強い樹で挿し木も容易で成長も早いです。
上手く育てれば、地植えなら10mを超える大きな木になる、そんな植物です。
オリーブに実が付かない原因と、その対策
オリーブはお洒落な雰囲気があるので、とても人気があります。
せっかく育てているのだから葉や枝ぶりを楽しむだけでなく、ぜひ実も付けてみたいですよね。
でも
「ずっと育ててるけど、実なんて見た事ない!」
「どうすれば実がつくのか全然わからない!」
そんなお悩み多いようです。
オリーブはどんな種類でも、一応実が付くので、以下をチェックして原因と対策を探っていきましょう。
水切れさせた
オリーブは比較的乾燥に強いです。
でも葉が丸まったり黄色くなっていたら、水切れのサインです。
水はけの良い土壌は好む植物ですが、それでも水は適切に与えなければいけません。
特に鉢植えのオリーブの木の場合は、水やりは大切で土の表面が乾いたら、たっぷり給水してあげましょう。
花が咲いているときに水切れさせると実がつきにくくなるので注意してください。
また、水をやるときは花に水がかかると花が落ちてしまうので、株元にあげるようにします。
また小さな実がついてからも水切れさせてしまうと、せっかく付いた実が落ちてしまうので、実が付いても安心しないで、しっかり給水してください。
今年伸びた新しい枝を切ってしまった
枝が邪魔になるからと、自分の好きな時にばっさり剪定していませんか?
実はオリーブの実のなる枝というのは決まっています。
オリーブは生長期に新しい枝をどんどん伸ばし、次の年にその伸ばした枝に花が咲き実が付きます。
自由に剪定していたら、実のなる大切な枝を切っている恐れがあるので注意しましょう。
また、オリーブの剪定は基本的には根が休眠する2月に行います。
樹形を整えたいからと言って単純に丸く刈り込むと、実のなる枝を殆ど落としてしまう可能性があります。
新しく出た枝は残すようにして、枝の込み入っている箇所の不要な枝のみを間引く感じに剪定します。
不要な枝とは、例えば下向きに伸びた枝、内側に伸びている枝、他の枝と交差する枝などです。
肥料をあげていない
オリーブの力強い樹のイメージから、肥料は与えなくても丈夫に育つと誤解されている方も多いようですが、実をつけるには十分な栄養が必要です。
葉の色がなんとなく悪くなって、黄緑になってきたら肥料切れのサインです。
真夏は肥料の必要ありませんが、2月、3月、6月、10月くらいに適量を与えます。
また肥料は化成肥料よりも油粕などの有機肥料の方が好ましいです。
それとオリーブは酸性土が苦手なので、2月頃に苦土石灰を与えるのが良いです。
花が咲いてるときに雨が続いた
5~6月にかけてのせっかくのオリーブの花の時期は、日本ではちょうど梅雨で雨が沢山降ります。
オリーブの花は雨には弱く、雨に打たれ続けると花が落ちてしまいます。
また実がなるために必要な受粉も、花粉が雨で飛んでいかないので上手くいきません。
鉢植えなら軒下など雨のかからない場所に移動させます。
庭植えならビニールなどでカバーするなど、雨よけをします。
樹が若すぎる
殆どの植物は実がなるまでに、ある程度の年数を必要とします。
オリーブだと、挿し木で5年位で、種から育てたものだと15年以上は実がなるまでにかかります。
なので実が付かないのは、単純に樹が若すぎるからかもしれません。
焦らず大切に育てていきましょう。
樹が1本しかない
オリーブに実をつけたい場合は、必ず2本は植えるようにしましょう。
1本だけでも一応は実をつける事はあるのですが、2本以上あった方が断然実が付きやすくなります。
尚、2本植える時は、同じ品種2つより違う品種を選ぶ方が良いです。
また実を沢山つける為には、花が沢山咲く方が有利なので、品種としては花が咲きやすい「ネバディロブランコ」がオススメです。
オリーブの木に実をつけるためのまとめ
以上がオリーブの木に実が付かない原因と、実を付けるために必要なこととなります。
最後に、おさらいも兼ねてまとめておきます。
・今年伸びた新しい枝を切ってしまった
・肥料をあげていない
・花が咲いてるときに雨が続いた
・樹が若すぎる
・樹が1本しかない